新潟市西区の高密住宅地で大きな庭の中に離れを増築するプロジェクト。 クライアントは既に敷地内に全てが揃った新しい母屋を持っていたが、大きな庭にリゾートいるような離れを作りたいという。 2020年から2021年現在に至るまで世界各地で猛威を振るうCOVID-19(新型コロナウイルス)によりSTAY HOME、SOCIAL DISTANCE、NEW NORMALという言葉と共に 今までの生活の形式 (Form of Life) 、身近な環境 (Domestic Space) が見直されています。 そのような背景の中、まさに”おうちリゾート”をテーマとした住宅を通して今後の生活のあり方、周辺との距離について改めて考える機会となりました。 提案は大きな庭の中心に全周ガラス張りの建築を置き、築山の庭で囲うというものです。筋交いで耐力を取る構造で壁をなくした開放的なワンルーム空間と多く襞(ひだ)をもった平面により、 庭を眺めて暮すでも、庭に囲まれて暮すでもなく、生活の中で庭が常に共にあって、庭の中で暮す生活を提案しています。 周囲に対して完全に閉じた塀に囲まれた庭に対する疑問から、ただ単純に距離を取るのでなく、築山の庭によって周囲との”いい距離感”や"適度な距離感"を実現できたらと考えました。 複数の築山の折り重なりから垣間見えるガラス建築は高密で表層的な住宅地に対して奥行きを作り出します。 雑多で高密な住宅地の中であっても、身近な庭に逃げ込み、日常との距離を取ることで、緑と共にいつもそこにある風や雨の良さを再発見する。 そんな徒歩10秒のリゾートのような生活の形。
information
status: Proposal in Dec.2020
location: Niigata, Japan
type: architecture
use: housing
site area: 732.60 sqm / 222.0 坪
floor area: 75.90 sqm / 23.0 坪
architectural design: © Ryoichi Aida + Takayuki Shimada
collage, drawings, models: © Ryoichi Aida + Takayuki Shimada